社長の不動産査定へ同行しました。実家を売却されるお嬢様の話を拝聴し、年を重ねたお父様が呟かれたという一言に心揺さぶられました。
一人暮らしをする父が施設に入った
父:一人暮らしが難しくなり施設へ入る
母:すでに他界
一人娘:他県に務めに出ているため、実家に立ち寄る事はほとんどない
実家が空き家になり今後も使用することがなく、また父の老化に伴う記憶力低下を踏まえ、「意識がはっきりしているうちに家を売ろう」とご家族で話し合われて一人娘のお嬢様が相談しにこられました。お話を伺うとすでに隣家の方が購入すると決まっているとのことでした。
とてもデリケートな金額決め
不動産屋が介入する前に、隣家どうしで「売ろうと思ってるんだけど買う?」「売るなら買いたい」という話し合いがされることは意外とあります。但し、よくよく尋ねるとまだ家の中を見ていなかったり、金額が決まっていなかったり。大事なことですが、どちらとも言い出しにくいのか後回しになりがちです。
査定に出向く社長。
売却に出される家へ当事者が集まります。
査定開始
玄関前で軽く挨拶を済ませ、室内へ入らせて頂きます。築50年以上経つ家は昭和にタイムスリップしたかのような懐かしい雰囲気です。お嬢様が一人頑張って片付けていらっしゃるため大型家具が残っているだけのがらんとした室内に、ポツンと立派な碁盤セットが置かれています。
社長:「お父様は囲碁がご趣味だったのですか」
お嬢様:「はい」
社長:「施設に持っていかれなかったのですか」
お嬢様:「父がもう出来なくなったと言うので。。」
その後に続くお父様の言葉は、すとんと腑に落ちるものでした。若い時は先手先手を考えられる頭の切れるお人が、歳を重ねた今強く思う事。
身近なところで私たちは親が老いる姿を見ていますし、ご近所の人生の先輩方ともお話していますので、なんとなく「体が老化するとこんな感じ」というイメージは持っています。ですが、それはあくまで外から見た外観的なことで、頭の中まで見ていません。理解できていそうで、実は全く理解していないということに今更ながら気づきました。明言ありがとうございます。
室内を一通り拝見させていただき、お嬢様にお礼を伝え別れた後は購入希望の方の家で作戦会議です。
- 室内を拝見して、イメージと相違なかったか
- どこをリフォームしたいか、おおよそのリフォーム代を推定
- リフォーム代含めいくらの資金計画が可能か
- 相場価格と照らし合わせ、相手に失礼のない価格かどうか
不動産の仲介とは
あなたは不動産屋の仕事を聞かれ、ぱっと頭に思いつく業務は何でしょうか。もしかすると「物件を紹介してくれる」と答える方が多いかもしれません。私も相方が不動産屋を開業する前まではそう考えていました。しかし、実際に働いてみますと、違うんです。今どきはネットに無料の物件情報(スーモなどのポータルサイト)が溢れています。もし「物件を紹介するから仲介手数料ください」なんていう営業マンが居ればオコガマシイにも程があります。
不動産仲介の真の価値は、利益が相反する2人の間を丁寧に取り持つ(仲介する)こと。安心安全なお取引となるよう調査すること。
社長の仕事姿を見て、不動産を通じて人と人との幸せなご縁結びが不動産屋の仕事だと理解しました。ご縁結び後はあなたとあなたの大事なご家族がいつまでも幸せに暮らせますように、ご縁のあった不動産も幸せでありますようにと願います。
売買当事者とは利益が相反する人
知り合いどうしの不動産売買のケースでは売主様の多くがこの3パターンに分かれます。
売主様A:「お世話になっているから安く譲っても良い」
売主様B:「今後の老後資金になるものだから、出来るだけ高値で売りたい」
売主様C:「適正価格で売りたい」
あなたが売主という立場になった場合、どちらになるのか。それはその時がやってこないと分かりません。※現在の経済状態とは違うかもしれないため
ちなみに買主様は「お世話したのだから、知り合いなのだから、安く売ってくれるだろう」と淡く期待される方と「適正価格で買いたい」と言われる方の2パターンに分かれます。
桜コンサルタントでは双方の間に入りご意見を取りまとめ、スムーズな不動産売買を進めさせていただきます。
ご実家に詰まっているご家族の想い出も大切にします。
桜コンサルタントは刈谷郵便局本局斜め向かいの不動産屋です。刈谷市・安城市・知立市・岡崎市・高浜市・西尾市・碧南市・東浦町・大府市・豊明市・名古屋市を中心とした三河エリアの不動産売買を承ります。たまに東京の不動産も仲介させていただいていますヨ。不動産のことでしたらなんでもお気軽にご相談ください!