街の不動産屋はマンション大規模修繕工事に出会うことがよくあります。自身のマンション生活体験談を織り交ぜて具体例をご紹介します。
大規模修繕工事をする理由
マンションという大事な資産を維持管理するために行う工事です。経年劣化したマンション共有部分(外壁や屋上、バルコニーやポーチ、エントランスや廊下、駐車場、エレベーターなど)をまとめて修繕します。
工事期間中、お住まいの方は少々生活が不便になります。
大規模修繕工事を行う時期
[管理会社に管理を委託している場合]⇒長期修繕計画(もしくはそれに準ずるもの)に従って管理会社から工事内容についてのご提案があります。それを受け、管理組合を中心に居住者の皆様で実施時期や修繕箇所、予算等を協議します。(総会を開きます)
[自主管理の場合]⇒長期修繕計画に準ずるものに従い、役員を中心とした居住者の皆様で実施時期や修繕箇所、工事委託先、予算等を協議します。(総会を開きます)
修繕工事を一部ご紹介
外壁塗装
[外壁]や[通路・バルコニー床]に貼る防水シートの色決めをするため、居住者の方にアンケートを募ります。アンケート結果によっては今までグレー色だったのが、茶色のマンションになることも。
外壁のコンクリート表面ひび割れの箇所を洗い出し、補修を行います。ヒビ割れがあると雨がコンクリート内部に浸みこみ、骨組みである鉄筋がさびてしまうので、この作業はとても大切です。
まずは手の届く範囲の外壁ひび割れ補修を行い、次にマンション全体に足場を組み、タイルの浮きやひび割れ補修。同時に建物全体を養生シートで囲います。その後、外壁の高圧洗浄が行われるのですが、普段人気のないバルコニーで水しぶき&轟音とともに職人さんが現れると、窓越しであっても若干の衝撃を受けます。昼間でもカーテンを閉め、窓の施錠を忘れずに行いましょう。防犯にも役立ちます。
また工事期間中は窓を開けられないため、洗濯物は室内干しをすることになります。浴室換気乾燥暖房機が無い場合は除湿器を用意したほうが良いでしょう。
屋上やバルコニーの防水工事
バルコニーの防水シート張替や、側溝・巾木のウレタン塗膜防水をするため、バルコニーに置いているものは全て室内へ移動させる必要があります。私はバルコニーで植物を沢山育てていたため、修繕工事中、リビングが植木鉢で占拠されて大変でした。
大規模修繕のことを理解していたらこんなに植木鉢を増やさなかったのに。。と後悔しました。バルコニーへレンガや木製タイルを敷いた場合も同様です。昔は[おしゃれなベランダガーデンの作り方]がよくテレビや雑誌で特集組まれていましたし、今は[ベランダ・グランピング]という言葉を耳にすることが増えました。が、おしゃれには不便が付きものです。実際に行う時は、大規模修繕工事がいつ行われるのか調べてから取り掛かった方が良さそうです。
エントランススロープ新設
築年数が経つということは、居住者の方の高齢化も始まります。要望があればエントランスの階段をスロープへ変更する工事が行われます。
エレベータ―の交換・もしくはリニューアル
エレベータ―交換は高額になるため、最近は必要箇所だけ部品を取り換えるリニューアル工事をすることが増えました。
駐車場
機械式駐車場を交換する工事も高額になります。そのため、交換するのか、若しくは機械式をやめるのか(機械式から平面に変更する)の2択が議題に上がることがあります。ただし、穴を埋めて平面駐車場にするにもお金がかかりますし、そもそも駐車場が全然無いマンションになってしまうため、結局交換を選ぶマンションが多いように感じます。
大規模修繕工事まとめ
マンションは住宅ローンの他に管理費・修繕積立金のお支払いが月々発生しますが、必要な経費です。高いのも大変ですが、「安くて心配(後で足りなくなるかもしれないから)」と言われる方もいらっしゃいます。必要な修繕が計画に沿って行えるように、皆で関心を持ち続ける(総会に出席する)ことが大事です。工事期間中不便なこともありますが、マンションが大事にされていることが分かる大規模修繕工事、私は好きです。
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